上の廊下横断スキー

2011年4月29日-5月5日黒部横断スキー 【総集編】
今季滑走38,39,40,41,42,43日目(K2 Summit 8611, ONYX, TLT5) 

昨年黒部川の増水で敗退した上の廊下横断スキー縦走に行ってきました。今回上の廊下横断に失敗した場合にはクラシカルな日本オートルートへ転進できるようにと去年とは逆方向の室堂から新穂高へ抜けるルート取りです。

頼りになるリーダーまっちゃんの「晴れ男」常吉への期待に叛いて前半3日間は強風やらガスやら雷雨やら…。 

全国放送TVのインタビューだれか見た? ホワイトアウトの室堂TMNLにて。Trans_kurobe0005.jpg 

こんな日の一の越は言わずもがなの強風とホワイトアウト。  Skier:まっちゃん
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しかしそこは常吉(=常に吉:いつもしあわせ)でっせぇぇぇぇ~。

縦走の成否を決めるポイントの一つが上の廊下の渡渉です。今季の大量降雪と最近の低温のお陰で二条あるはずの水流の一方は雪の下、もう一方は膝上を少々濡らすだけの楽々渡渉。 やっかいな対岸の雪壁もホンモノクライマーのまっちゃんにはただの階段です。
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もう一つのポイントだった廊下沢の下部の崩落地帯も同じ理由で落石などほとんど見当たらず、白い雪面を快適滑走!  

傾斜が緩んだ廊下沢中間部を滑るまっちゃん。先に見えるノドから向こうが危険な崩落帯。
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それだけなら大した運とも言えないのですが、すごいのはその数時間後にやってきた雷雨です。もしこの雷雨があと数時間早かったら増水した上の廊下の横断はどうなっていた事やら…。そしてその後1日半続いた雨の為に5月2日に赤牛岳の稜線から見た廊下沢は両岸からの土砂崩れ。

なんて運がいいんでしょうね、ワタクシ。  Born Under The Good Sign !
何故かこの日以降レリヒ少佐になってしまいましたがそんなこと気になりません。
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まぁ、楽しみにしていた水晶岳東面の滑りはグサグサ腐れ雪でダメダメでしたが、ま、あそこを滑ったという老後の自慢くらいにはなるでしょう。  
Skier:まっちゃん
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その後3日間は天候が徐々に回復し、黒部源流域では快感ザラメと雪解け始まるのどかな黒部川の景色を満喫しました。 

中でも特に素晴らしかった黒部五郎山頂からウマ沢の滑走。  
Photo:山頂でお会いした野人さん
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もう、堪りません。
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源流に構えたBCへの帰路は春の小川(黒部本流です)でまったりしたり …。
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自然の造形の妙に感嘆したり…。
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7日目、縦走のフィナーレは大ノマ乗越からの秩父小沢大滑降です。
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稜線からここまで滑ってもまだ中間部手前です。長い長い。
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はるか下に見える蒲田川まで極上ザラメを堪能。まるでスキーが上手くなったかのような錯覚を覚えます。 Skier:まっちゃん
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どれほど長いかはこの動画でどうぞ。
[高画質で再生]

秩父小沢後半の滑走(Skier まっちゃん) [] 

そして平湯で1週間ぶりの風呂でさっぱりした後はお気に入りの店でいつもの山菜天ぷらとカツ丼大盛り。
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結局この日は自宅に辿り着かず、会社のそばのビジネスホテル泊り。独り居酒屋に繰り出して7日分を飲みまくって食いまくったのはいいのですが、翌朝大きなザックを背負って会社と反対方向に歩く姿を出勤する同僚数人に見られてしまいしまいバツが悪かったこと…。

詳細記事はこちら

行動記録
4/29:曇り、ガス
室堂(10:30)→一の越→御山谷滑降→御山谷右岸尾根2056m峰西の鞍部→中ノ谷に滑降→刈安峠→ヌクイ谷へ滑降→ヌクイ谷ボトムC1(15:50)

4/30 曇りのち雨
C1(4:30)→ヌクイ谷1950m付近→越中沢岳東尾根2408m峰西の鞍部→廊下沢滑降→上の廊下(廊下沢出合~中のタル沢出合の間)で黒部川徒渉→中のタル沢左岸尾根→薬師見平C2(14:00)

5/01 終日雨のためC2停滞

5/02 曇りのち晴れ
C2(4:55)→赤牛岳→水晶岳付近の東面滑降→東谷沢2300m付近C3(15:15)

5/03 晴のち薄曇り、夕方から小雪
C3(5:55)→東谷沢→水晶小屋→岩苔乗越→黒部川源流滑降→C4設営(11:30-13:35)→鷲羽岳西面滑走→C4帰着(14:50)

5/04 曇りのち快晴
C4(6:50)→黒部川→五郎沢右俣→黒部五郎岳→ウマ沢滑降→黒部川→C4撤収→三俣蓮華小屋→弥助沢滑降→モミ(片仮名)沢 出合C5(16:40)

5/05 快晴
C5(5:00)→モミ(片仮名)沢右俣→双六小屋→双六谷滑降→大ノマ乗越→秩父小沢滑降→左俣林道滑走→新穂高温泉バス停(12:20)
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コメント

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お疲れさま

本当にお疲れ様でした。

物凄い大縦走ですね!
是非MLで発表、雑誌に投稿してください。
凄い価値があると思います。

これを読むと、太郎小屋ベースで軟弱に遊んでいたのが恥ずかしく思います。
自分ももっともっと鍛えて頑張らなくちゃって思いました。

ご無事でなによりです

一週間に及ぶ壮大な縦走。
憧れますが、スキーヤーならではのプラン。
スノーボーダーでは指を咥えてレポートを見させていただくより方法はないようです。
それにしても、渡渉あり、雨あり、晴れあり・・・・・・
成功するまで挑み続ける強靭な精神力に敬服いたします。
無事帰還され何よりでした。

大満喫

野人さん、

黒部五郎の山頂では写真を撮って頂きありがとうございました。いい記念になります。

あの日は素晴らしいお天気の下で最高のウマ沢を堪能できました。あの山域は山スキーの為にあるような素晴らしい所ですね。源流域に張ったBCへの帰路、「もうこの景色を見られる事はないかもしれない」という想いで涙腺が緩んでしまいました。

私も相方も野人さんのHPは拝見した事がありました。今後ともよろしくお願いいたします。

新たな目標

sakusaku_fukafukaさん、

お褒めのお言葉ありがとうございます。この縦走は私にとってまずは体力が勝負。辛い思いをせずに楽しめるようこの1年間トレーニングを積んできました。それだけに終わってみて感慨ひとしおです。

これから少しずつ記録をアップしていきますのでご覧いただければ幸いです。

相変わらず、豪快ですねえ~! 脱帽です!
私は、福井県の小さな山で、今年初めての山登りを楽しみました。
今年は雪が多かったようで、1000m弱なのに、まだ雪が残っていました。

くーぺきゃんぱーさん、

ありがとうございます。おかげで目標にしてきた縦走を満喫してきました。

くーぺきゃんぱーさんも残雪の春山を楽しまれたのですね。お天気が良ければ青空と雪の白と新緑の緑が映えてきれですよね。今年は南アルプス狙いですか?



常吉さん、無事横断おめでとうございます。
6泊7日のスキーツアーをこなす体力、素晴らしいです。
私も見習いますね。

バッタリ出会えてたら、またもっと楽しかったでしょうね。
でもきっとそのころ私、落武者になってたと思います(笑)

リンクさせてください。
よろしくお願いします。

復帰おめでとう!

SHOちゃん、

そちらも無事にトランスKUROBEの成功おめでとう!っていうかそっちはエキストリーム滑走いや滑降がメインなんで難易度は全然違うでしょ。我々には真似のできない世界です。

私もリンクさせて頂きますね。(このブログからもうひと方リンクさせて頂いている方も山や滑走写真撮影が趣味のエキストリームボーダーさんです。)